技能実習責任者講習とは?日程やオンライン受講は?
はじめに
技能実習責任者は、技能実習生の適切な管理と指導を行う重要な役割で、必ず選任しなければなりません。その技能実習責任者は、技能実習制度を正しく理解し活用していくための養成講習を受けることが必須とされています。
技能実習生の受け入れを考えている企業の担当者から、以下のような悩みをよく聞きます。
- 「誰でも受けられますか?」
- 「忙しくてあまり時間が取れません。講習は何日間くらいかかるのですか?」
- 「合格率はどのくらいなのでしょうか?」
この記事では、技能実習責任者講習の内容、日程、そしてオンライン受講の可能性について詳しく解説します。
技能実習責任者講習とは?
技能実習責任者講習の目的
「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律」において、技能実習生を受け入れる企業が「技能実習責任者」を選任することが義務付けられています。
(技能実習責任者の選任)
第十三条 法第九条第七号(法第十一条第二項において準用する場合を含む。)に規定する技能実習責任者の選任は、申請者又はその常勤の役員若しくは職員であって、自己以外の技能実習指導員、生活指導員その他の技能実習に関与する職員を監督することができる立場にあり、かつ、過去三年以内に技能実習責任者に対する講習として法務大臣及び厚生労働大臣が告示で定めるものを修了した者のうち、前条第一項第二号イからハまでのいずれにも該当しない者の中からしなければならない。
平成二十八年法務省・厚生労働省令第三号
外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律施行規則
技能実習制度を健全に運営するためには、技能実習法や労働法に精通した責任者が受入企業内で必要です。正しい知識を持つ責任者の存在が、実習生の権利保護と適切な実習環境の確保に不可欠なのです。監理団体ではなく、受入企業の中で選任するということが重要です。
技能実習責任者講習の内容
技能実習責任者講習は1日で完結するケースが多いです。講習の学習内容は、大きく5つです。
- 技能実習法
- 入国管理法
- 労働関係法令
- 技能実習指導の行い方
- 労働災害防止・労働災害時対応
講習の最後には理解度テストがあり、7割以上の正解で合格です。当日採点が行われ、不合格だった場合は、別日に講習と理解度テストを再受講することになります。
受講しなければならないタイミングは?
2つのケースで受講するタイミングは異なります。
初めて技能実習生を受け入れる場合
初めて技能実習生を受け入れる場合、技能実習責任者講習は「技能実習計画認定申請前」に受講する必要があります。技能実習計画は、技能実習機構に提出して認定を受けなければなりませんが、その提出前に講習を受講しておかなければなりません。
入国向け在留認定許可が降りるには最短でも3ヶ月ほど時間がかかるため、技能実習責任者講習での資格取得が遅れてしまうと入国が遅れてしまいます。
技能実習生の面接が終わり次第すぐに受講できるよう、あらかじめ準備しておくことをおすすめします。
入国までの全体の流れに関しては、技能実習生の受け入れの流れ をご覧ください。
継続して技能実習生を受け入れる場合
技能実習責任者講習は、3年以内に再受講して更新する必要があります。更新を怠ると、運転免許証と同様に技能実習責任者の資格が失効してしまうため、注意が必要です。
技能実習責任者講習の受講方法
場所や日程は?
技能実習責任者講習は様々な法人にて、全国各地もしくはオンラインで開催されています。
日程や金額もそれぞれ異なりますので、ご希望の条件に合わせて選定するようにしてください。
技能実習責任者講習の実施法人の一覧
以下に技能実習責任者講習を実施している法人を挙げさせていただきます。
詳しくはそれぞれのホームページよりお申し込みください。
東京都
群馬
新潟
大阪
広島
福岡
まとめ
技能実習責任者講習は、技能実習生の受け入れと管理を適切に行うために必須の講習です。講習は全国で定期的に開催され、オンライン受講も可能です。
技能実習生の受け入れ準備をスムーズに進めるためにも、最新の日程を確認し、早めに申し込みを行いましょう。
更新のし忘れにも十分ご注意ください。
また、受入企業は、技能実習責任者だけではなく、技能実習指導員と生活指導員を選任することも必要です。
技能実習責任者は、技能実習指導員や生活指導員との兼務が認められており、多くの責任者が実際に兼任しています。しかし、技能実習を円滑に運営することを最優先にし、無理のない範囲で兼任するように心がけましょう。
詳しくは下記記事をご確認ください。