企業が決める3つの担当【技能実習生の受入に必要】
はじめに
技能実習制度は、日本の企業が外国人技能実習生を受け入れるための枠組みです。制度の目的は、技能移転を通じて国際貢献を果たすことにあります。
そこで、技能実習生を受け入れるためには、企業が3つの重要な役割を果たす人材を選任する必要があります。
この記事では、技能実習責任者、技能実習指導員、生活指導員の役割とその選任について詳しく説明します。これらの役割は、実習生のスムーズな受け入れと成功に欠かせないものです。
3つの役割
技能実習責任者
技能実習責任者は、技能実習計画全体の管理と監督を担当する重要な役職です。
「技能実習責任者」とは、「事業所ごとに選任する必要がある」技能実習を管理・運営する責任者のことを指します。
この役割を担う人は、過去3年以内に技能実習責任者講習を修了している必要があります。
具体的な役割は以下の通りです。
- 技能実習計画の作成: 実習生が習得すべき技能やその実施計画を策定します。
- 進捗管理: 実習生の技能習得の進捗を定期的に確認し、必要に応じて修正を行います。
- 帳簿管理: 技能実習に関する帳簿や記録を作成・管理し、必要な報告を行います。
- 職員監督: 技能実習指導員や生活指導員など、実習に関わる職員を統括・監督します。
技能実習責任者講習について、またオンライン受講などについては、下記の記事で解説しております。
技能実習指導員
技能実習指導員は、「技能実習生に習得させる技能に関して、5年以上の経験を持つ常勤職員」です。(1つの企業でではない場合も可能)。
複数の業種で技能実習を申請する場合、各業種ごとに1名以上の指導員を選任する必要があります。
複数の技能実習生が異なる現場で実習を行う場合、夜勤がある場合など、各現場に対して複数の指導員を配置する必要があります。
具体的な役割は以下の通りです。
- 技能指導: 実習生に対して、実務に必要な技能や知識を指導します。
- 進捗確認: 実習生の技能習得状況を定期的に確認し、必要に応じて補助を行います。
- 評価: 実習生の技能習得度を評価し、適切なフィードバックを提供します。
技能実習指導員の詳細や、誰を選ぶべきか等については、下記の記事で解説しております。
生活指導員
生活指導員は、実習生の生活面でのサポートを担当します。実習生が日本で安心して生活できるようにするための役割を果たします。
技能実習生は日本入国後1ヶ月の間に、入国後講習を行う研修センターにて、生活習慣に関する研修も受けます。しかし、初めての国や文化の生活に慣れるのは簡単なことではありません。
具体的な役割は以下の通りです。
- 生活支援: 実習生の住居や日常生活のサポートを行います。
- 文化適応: 実習生が日本の文化や生活習慣に適応できるように助けます。
- 問題解決: 実習生が直面する生活上の問題に対して、迅速に対応し解決を図ります。
技能実習指導員の詳細や、誰を選ぶべきか等については、下記の記事で解説しております。
まとめ
技能実習生を受け入れる際に必要な3つの重要な役割について説明しました。企業は、これらの役割を担う適切な人材を選任し、実習生が安心して技能を習得できる環境を整えることが重要です。各役割をしっかり果たすことで、実習生の成功をサポートし、企業自身も大きな利益を得ることができます。