技能実習生の面接の流れ

技能実習生の面接の流れ

はじめに

技能実習生の採用面接は言うまでもなく非常に重要なステップです。外国人採用の経験が浅くても、優秀な人材を見極め、効果的に選ばなければなりません。

この記事では、技能実習生の面接に関する流れ、方法、選考ポイントなどについて詳しく説明します。

一般的な面接の流れ

1. 募集

技能実習生の募集は、現地の送出機関を通じて行われます。求人票を監理団体に提出し、監理団体から現地の送出機関へと共有されます。求人票には、必要な資格や条件を明記します。
採用予定人数の2〜3倍の人数の候補者を募集するケースも、より少数精鋭の候補者を集めて1.5倍ほどで募集するケースもあります。
より優秀な候補者を集めるためには、仕事の条件はもちろん、遅くとも面接の1ヶ月前には求人票を共有しておきましょう。

2. 書類選考

候補者からの書類を基に、基礎的な情報や経験を確認します。これにより、面接へと進む候補者を絞り込みます。
ただし、書類だけでは判断がつかないケースが多いため、書類審査と面接はセットで行うと考えておけば良いでしょう。

3. 面接実施

書類選考を通過した候補者に対し、面接を行います。面接はオンラインまたは現地で行われます。
また、会話での面談だけではなく、実技試験や筆記試験を行うケースもあります。

4. 合否発表

面接後、合否を通知します。ほとんどの企業が、面接後1時間以内に合格者を発表しています。
合格発表後は、渡航準備やビザ申請の手続きがスムーズに進行するように、速やかに準備を行っていきます。

5. 入国

合格者は約6ヶ月間の日本語学習を経て入国します。入国後1ヶ月間は、入国後講習を受講する必要があります。
入国後講習期間が終了次第、企業に配属され、実習が始まります。

面接形式

技能実習生の面接方法には、オンライン面接と現地面接の2種類があり、現在はオンラインが主流になっています。
様々なメリット・デメリットがありますので、下記の表を参考にしてください。

現地面接オンライン面接
日数最低1泊2日数時間
費用渡航費や宿泊費が必要不要
試験や面接現地での確認のため、細かな態度や様子も把握可能画面上での会話
事前試験の結果の確認

ただし、初めて技能実習生を受け入れる場合や、初めての国から受け入れる場合には、現地を訪問した方が雰囲気が分かります。採用はもちろん、その後の技能実習生との関わり合いを考慮しても、一度は現地を訪れるべきでしょう。

採用のポイント

優秀な技能実習生を選ぶためのポイントを以下に挙げます。

採用基準の明確化

まずは採用基準を数字ベースでしっかりと定め、条件にあった技能実習生と出会えるようにしましょう。
(いざ面接をしてみると、みんな頑張っていて、全員合格させたい気持ちになる方が多いです。)

例えば下記のような条件が挙げられます。

  • 身長145cm以上
  • 視力1.0以上
  • 日本語レベル
  • 30kg以上の重いものを運ぶことができる
  • アレルギー
  • 病気

態度や姿勢を評価する

もちろん、明るさ、声の大きさ、笑顔などは、候補者を判断するのに重要な材料でしょう。

その他にも、面接をしている時、せっかく頑張って自己紹介を覚えたのに、緊張のせいでなかなかスムーズに話せない候補者がいます。しっかり覚えるのは大前提ですが、それでも最後まで取り組んでいるか、失敗したとしても途中で諦めたりしないか等、候補者の姿勢や態度には性格が如実に表れます。
他の人が話している時の姿勢等も観察しておくと良いでしょう。

実技試験や筆記試験の際にも、時間制限の中で最後まで全力でやりきっているか、仲間を助けようとしているかなど、あらゆる場面でその候補者の性格が目に見えて分かります。

現地での面接の際はぜひこの点も観察していただければと思います。オンライン面接の際も、普段の生活の様子などを関係者から事前にヒアリングをし情報収集することもできるでしょう。

質問で本音を引き出す

履歴書の内容がどれだけ充実していても、態度や姿勢が素晴らしくても、話してみるとイメージと違うことはよくあります。
貴重な面接の機会では、できるだけ候補者の意見や考えを引き出す質問を心がけましょう。

面接で何を聞けば良いのか、どのように質問をすれば実習生の本音を引き出せるのか、そんなお悩みをお持ちの方は、ぜひ下記の記事をご覧ください。

参考:技能実習生の面接の質問のポイント

技能実習生の面接の質問のポイント

はじめに 企業の求人情報をもとに、現地の送出機関が候補者を募集します。その中から技能実習生として受け入れる候補者を決めるために、面接が行われます。 面接自体は現…

まとめ

外国人や技能実習生の採用が初めての場合でも、適切な基準と方法で選考を行うことで、優秀な人材を見つけることができます。
監理団体と協力しながら、より効果的に採用面接を進めていきましょう。